2018年4月28日土曜日

同じテーマでも、調理の腕しだいで、いろいろ。

昨年、栗の渋皮煮を 5 kg ほど作って、ちびちび食べていたんですけどね。
とうとう在庫が切れてしまいました。
黒糖で作ったものも、やまももリキュールで仕込んだ奴も、いい味で、
今年は、もっとどっちゃり仕込みたい所ですが、
冷凍庫でっかくしないと保存がなあ、と悩む、くまむしです。

ぶっちゃけ、糖分濃度が高いので、
常温保存でも、問題ないとふんでいますものの、
食中毒や、傷んだりするのが怖いんです。
小心者ですから。


まあ、どうでもいいですね。

さて、最近は、読書の時間を取るようにしておりまして、
ここ 10 年ほど手にとることがなかった、
流行りの小説なんぞを、読みふけっています。
好みは、SF なんですけど、活字なら大体問題ありません。

ふと気がつくと、似たようなテーマを取り扱う小説を選んでおり、
選ぶことができるテーマは、
そんなに多くないのかなと思ったりしておりました。、


映画でも、
古くは、インディペンデンス・デイと、マーズ・アタック。
最近と言っても古いか、スノーホワイトと、白雪姫と鏡の女王。
日本だと、ラピュタと、ナディアとか。
おんなじテーマで、がんばる事例をよく見かけます。

でも、お話の持ってき方や、世界観など、
魅せ方をどうするかが、
それぞれの監督や作者の腕というのでしょうか。


この前読んだのは、
虐殺器官 (伊藤計劃、2007)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%99%90%E6%AE%BA%E5%99%A8%E5%AE%98

進化の過程で、人に備わった、自分の種を虐殺する機能。
その作用機序を解明し、利用し始めた首謀者をおっかけるんですが、
それだけでは終わらない所がすばらしい。

個人的に、本小説の終わり方は、
他に例を見ない、ちょっとカタルシスのあるバッドエンドテイストで、結構好き。

コミカライズと、映画化がされているほど、
人気なのも納得。



ついで、
ジェノサイド (高野和明、2010)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8E%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)

新人類が発生した結果、
旧人類虐殺を防ぐため新人類の抹殺と、抹殺の阻止を頑張るお話。
いやー、あらすじだけだと、陳腐極まりないですな。

ちょっと、作者の思想主張がうるさい部分もありますが、
創薬の流れなど、ある程度リアルな描写がうけた原因なのかな。
パラサイト・イブも、そんな所が評価されておりましたし。

個人的には、
新人類は、懸命な努力にもかかわらず抹殺されてしまった。
しかし、新人類によりもたらされた、難病の治療薬を完成させ、
お子さまに投与すると、各お子様は新人類になる要素を獲得。
全世界的に数万の新人類要素を持つ人間が、今後ぞくぞくと新人類を出産し、
旧人類への反旗を翻すのでした。

という流れを期待していたんですけど、
そんなことはありませんでした。
ああ残念。
(どうも、最近ハッピーエンドに飽きているようで)

これも、コミカライズはされているのかな。


最後に、
メタルギアソリッドV (コナミ 2014, 2015)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89V

これは、小説ではなく、ゲーム。

人間の声帯に寄生して、
特定の言語を発音すると、発症して死に至る、声帯虫。
言語で、被害範囲を限定してしまうため、民族を浄化する兵器となってしまう。
世界を支配しようとする悪から、世界を守るんだスネークっ!

なんか、そんなお話。

D Dog と、オセロット、そして超兵器フルトンに萌えるといいよ。
声帯虫も、たいがい超兵器だけど。
ただ、エメリッヒ博士がくそムカつくので、もうやらないと思う。


個人的には、没入できる世界観とお話を楽しませて欲しいのであってですね。
思想や、政治的な主張、あまり意味のないムカつき要素は、
控えめにしてもらえると、いいのかなと思います。

それらが作品として必須であるとか、
カタルシスの足場になってくれるなら別ですけど。

今回ご紹介の作品は、いずれも作者の力量が十分あるので、
テーマや、プロットが使い古されすぎて、
そこいらへんでしか、差別化出来ないわけじゃなさそうな所が、
もったいないなあって感じ。

3 作品の中だと、
一番古い、虐殺器官が一番好きかな。
人工筋肉がなんか、おいしそうだし。


おわり。

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