2017年9月9日土曜日

職業訓練 6 週間目 - 屋根の構造材と、仮組み

日が、どんどん短くなっておりまして、
朝はまだしも、帰宅時はとっぷり日が暮れて、雨の日は真っ暗。
たぬきや、いのししの子供も、順調に大きくなっているようで、
月明かりをたよりに歩いていると日々威嚇される、くまむしです。


さて、今週は、
屋根の構造材、梁、軒桁、母屋、棟木+小屋束を作って、
仮組みと、修正をしていく作業でした。

これまでの作業の集大成と言っても過言ではなく、
正確な墨付け、のこぎり、のみ作業が求められるわけです。

材料に予備がないけども、
どうしようもなければ、
半年前に作成された前回の材料を使いまわすそうで、
幸いにして、今のところ致命的な間違いはない模様。

初心者とはいえ、
作業者は、6 畳 x 2 間の平屋に 16 人いるので、
2 人 1 組で、2-3 本の材料を担当することになります。

屋根の構造材作製

図面をもらっているので、それに従って加工していきます。

柱の入る所に、自動角のみ機でほぞ穴を穿ち、
間柱の入る所を、のみでけずり、
継手仕口の、男木女木を加工して、
垂木の入る口脇を削っていきます。

すでに練習済みなので、まあさくさく行きますね。


仮組み

ある程度出来てくると、いくつかの作業に別れます。
屋根の次に、土台の構造材を作る人。
小屋束 (屋根の棟木や母屋を支える小さな柱) を作る人。
屋根の仮組みをする人。
で、ぼくは仮組みをしておりました。
 
木材は、4m が標準的な長さ。
今回作製する小屋は、2 間 x  3 間 (3.6m x 5.4m) なので、
長い方向の材料は、つなぐ必要があります。

屋根の桁の場合、強度が必要であるため、
追掛大栓継でつなぐ都合上、
軒桁、棟木、母屋は、その作業を先にやります。

まー、これが人により加工精度やくせが違い、
合わない合わない。
墨もぶれている場合があるので、現物合わせで削って行きます。


継手仕口もおんなじで、
ひとつひとつ合わせながら組み上げていきます。
この作業、妙な達成感があって、嫌いではないですね。


小屋束作製

小屋束も、作る説明を横で聞いてました。
担当の人が、材料を切って墨付けしてくれているので、
それを自動ほぞ切機で、加工して、かんなで面取り。

実は、この機械で、
あり継や、かま継部分を切ることができます。
だから、今はほとんど、加工済みの材料が現場にきて、組むだけとか。
プレカット工法というやつですね。

小屋束 15 本の両側や、柱 14 本の両側を手作業でほぞ切るのはぶっちゃけ大変。
まあそれはそうなのでしょう。
自力で小屋を立てる時は、しこしこ作ることになるのですな。


修正して、ばらして加工

本当は、小屋束+棟木や母屋も仮組みしてました。
写真撮り忘れてました。
本組のときは、忘れないようにしたいと思います。


組んで、口脇など、修正できるところは修正を。
梁と桁をつなぐ金具や、鋼製火打を付けるところの墨をつけて、
一旦バラします。

で、金具を通す穴をあけたり、
梁の噛合が悪かった所をけずったり、
間柱の入り口を修正したりと、
こまごまとした修正、加工をして、今週が終わったのでした。


まとめ

小屋の構造材を実際に作っていくところは、なかなか楽しく、
力仕事も多くて、ストレスが解消していく感じもあり、
仮組みで組み上がっていくところは、なんか爽快感があります。

やはり、肉体労働には、それなりの良さがありますね。
作業や、顔ぶれに飽きる可能性も感じますけれども。


また一方で、5 月入所生 (8 月入所生と一緒に作業) の就職活動が本格化しており、
大工の給料が 15 万円前後という現実や、
仮に建築士の資格を取得しても、人数が多すぎて食べていけないなど、
きびしい現実も知ることになります。


職人としての大工は、
宮大工や、家具職人などとしてしか生き残っていないのかも。
などと、少し考えたりする週でした。

ここらへんも、ぐぐるとちょっとおもしろいですね。
右官や、大工から棟梁への変遷とか。
http://www.yonago-kids.com/Adack-daiku.html
宮大工用の学校とか。
http://www.kitaichi-takahashi.net/2015/10/01/post-1048/


おわり。

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