
ヘビが脱皮するのって、どうしてだか知ってます?
脱皮ってのは、皮を脱いでいくでしょ?
あれ、命がけで、
すごいエネルギーがいる作業なんですって。
それでも、そんなことやってる。
どうしてだかわかります?
成長するため?
いいえ。
一生懸命、何度も何度も脱皮しているうちに、
いつかは足が生えてくるって信じているからなんですってさ。
今度こそ、今度こそってね。
別にいいじゃないのね。
足なんか生えてこなくても。
ヘビなんだからさ。
立派にヘビなんだから。
だけど、ヘビは思っているの。
足がある方がいい。
足がある方が幸せだって。
で、この世の中の中には、足は欲しいけど、
脱皮に疲れてしまったり、
怠け者だったり、
脱皮の仕方を知らないヘビが、いっぱいいるわけよ。
そういうヘビに、
足があるように映る鏡を売りつける、かしこいヘビもいて。
そして、借金してもその鏡がほしいと思うヘビもいる。
以上、火車、宮部みゆきから、うろおぼえで引用。
そんなヘビを見て、普通の人はどう思うんだろうか。
そして、どんなヘビになりたいと、考えるのか。
足を夢見るのを辞めるとか、
自分で足を作っちゃうのも選択肢としてあるのだけれど、
一生懸命、夢に向かって頑張るのは、たぶん楽しい。
だから、頑張って脱皮するか、自分で足を作るヘビになりたいかな。
どんな足を望むかは、ともかく。
昔、アウシュビッツの刑務官が書き残した手記に、
死んでいく人間は 2 種類に分かれるって記載があって、
まあ、人生なんてこんなもんさって悟るタイプと、
やり残したことがあるんだ、死にたくないって暴れるタイプに、
分かれるんだと。
足が手に入らなかったヘビは、
死ぬ最後の瞬間、どう感じるのかな。
と、そんなことを小説読みながら、
つらつらと考えておりました。
答えのない設問で、
AI にはおそらく解決できないしろもの、
人間の回答は十人十色。
みんな違って、みんないい。
と、なんか話がまとまった感じにしておきたいと思います。
おわり。
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